アメショを知る

アメショの歴史|メイフラワー号の伝説からネズミ捕り、品種の確立まで

公開:2026年9月23日

この記事は一般的な情報をもとにまとめたもので、獣医師の監修は準備中です。診断や治療の判断は、必ずかかりつけの動物病院で行ってください。

世界一かわいい猫種、アメリカンショートヘア。今でこそ家族の真ん中でくつろぐ姿がおなじみですが、そのルーツをたどると、船の上や農場で汗をかいて(?)働いてきた、たくましい歴史が見えてきます。

あの丸い顔と筋肉質な体がどうやって生まれたのか。アメショのルーツを、伝説と歴史に分けてたどってみましょう。

ざっくり年表

時代 できごと
17世紀ごろ ヨーロッパからの移民とともに、猫たちが新大陸へ渡ったと考えられている
18〜19世紀 農場・倉庫・家庭で、ネズミ捕りとして活躍
19世紀末〜20世紀初め アメリカでキャットショーが始まり、土着の短毛猫も出陳されるように
20世紀前半 「ドメスティック・ショートヘア」などの名前で血統登録が進む
1966年ごろ 品種名が「アメリカンショートヘア」に改められる
現在 世界中で愛される人気猫種。日本でも人気ランキングの上位常連

年代は資料によって表現が異なるため、おおまかな流れとして見てください。

メイフラワー号の伝説

アメショの話でよく語られるのが、「1620年にイギリスから新大陸へ渡ったメイフラワー号に、ネズミ退治の猫が乗っていた」という伝説です。

当時の船にとって、ネズミは大問題でした。食料をかじり、病気を運ぶネズミから積み荷を守るため、猫を乗せるのはごく一般的なことだったといわれます。

ただし、メイフラワー号に猫が乗っていたことを示す確かな記録は見つかっていないとされ、あくまで「伝説」として語られています。それでも、ヨーロッパから海を渡ってきた働き者の猫たちが、アメショのご先祖さまであるという大きな流れは、多くの資料で共通しています。ご先祖さまが大航海を乗り越えたと思うと、目の前で寝ているアメショがますます誇らしく見えてきますね。

新大陸のネズミ捕りとして

新大陸に渡った猫たちは、農場や納屋、倉庫、家庭で、ネズミから穀物や食料を守る仕事をしていました。

寒い冬や厳しい環境を生き抜き、ネズミを捕まえる力の強い猫が生き残っていくなかで、

  • 骨太で筋肉質な体
  • 寒さや汚れに強い、密で硬めの短毛
  • 丈夫で、環境への適応力が高い性質

といった特徴が育まれていったと考えられています。アメショが今も狩猟本能たっぷりで、じゃらしに本気で飛びかかるのは、この時代の名残なのです(遊び方は狩猟本能を満たすおもちゃと遊び方で)。

「働く猫」から「品種」へ

19世紀の終わりごろになると、アメリカでもキャットショーが開かれるようになります。当時人気を集めていたのはペルシャなどの海外の猫でしたが、アメリカ土着の短毛猫にも目が向けられるようになりました。

愛好家たちは、ネズミ捕りの猫たちの中から、丈夫な体と美しい模様をもつ猫を選んで繁殖し、特徴をそろえていきます。20世紀の前半には「ドメスティック・ショートヘア」といった名前で血統登録が進み、その後、1966年ごろに「アメリカンショートヘア」という現在の品種名に改められたとされています。

名前が変わったのは、どこにでもいる「家庭の短毛猫(ドメスティック・ショートヘア)」と区別し、アメリカを代表する品種であることをはっきりさせるためだったといわれます。

シルバータビーの人気

品種として整えられていく中で、特に人気を集めたのが、銀色の地に黒い渦巻き模様のシルバータビーです。キャットショーでシルバータビーのアメショが高く評価されたことも、人気を後押ししたといわれます。

今では「アメショ=シルバータビー」というイメージが定着するほど。とはいえ、実際にはブラウンタビー、レッドタビー、ブルーなどたくさんの毛色が認められています。どの子もそれぞれに美しく、選べないほどかわいいのが困りものです(毛色・柄図鑑)。

日本での人気

日本でもアメショは長く愛されてきた猫種で、ペット保険会社などが発表する猫種の人気ランキングでは、毎年のように上位に名前が挙がっています。

  • 猫と暮らすのが初めてでも迎えやすいといわれる性格
  • 短毛でお手入れが比較的しやすいこと
  • なにより、ひと目でわかるあの模様とかわいさ

が、人気の理由として挙げられることが多いようです。

歴史からわかる、アメショと暮らすヒント

働く猫として生きてきた歴史は、今の暮らし方にもヒントをくれます。

まとめ

海を渡り、ネズミから人々の暮らしを守り、やがて世界中で愛される品種になったアメリカンショートヘア。ソファでおなかを出して寝ているあの子にも、たくましいご先祖さまたちの物語が流れています。何百年もかけて磨かれてきた「世界一かわいい」を、どうぞ毎日じっくり味わってください。アメショの性格や体の特徴については、アメショってどんな猫?総まとめもあわせてどうぞ。