世界一かわいい猫種、アメリカンショートヘア。オスのアメショはほっぺがぷっくり張った貫禄の「オス顔」、メスのアメショは小顔ですらりとした上品な美人さん。どちらも、見ているだけで心がとろけてしまうかわいさです。
この記事では、アメショのオスとメスの違いを、体格・顔つき・性格の傾向・発情期の行動・性別で気をつけたい病気に分けてまとめました。これからアメショと暮らしたい方にも、すでに暮らしている方にも役立つように、性別ごとの健康管理のポイントまで紹介します。
なお、性格の違いはあくまで「傾向」で、個体差のほうがずっと大きいことを前提に読んでください。数字もすべて目安です。
オスとメスの違い、ひと目でわかる早見表
| 項目 |
オス |
メス |
| 体重(成猫) |
4〜6.5kg |
3〜5kg |
| 顔つき |
大きな丸顔 |
小顔ですっきり |
| 性格 |
甘えん坊 |
しっかり者 |
| 甘え方 |
ストレート |
自分のタイミングで |
| 発情期 |
マーキング、脱走 |
大きな声、転がる |
| 病気 |
尿道閉塞、心臓病 |
乳腺腫瘍、子宮の病気 |
発情期の行動は避妊・去勢手術をしていない場合、病気のうちメスの2つは主に避妊していない場合の話です。ここから、ひとつずつ詳しく見ていきます。
体格・体重の違い
アメショは、オスとメスで体格差がはっきり出やすい猫種です。成猫の体重の目安は、オスが4〜6.5kg程度、メスが3〜5kg程度。同じ月齢の子猫でも、生後4〜5か月ごろからオスのほうが目に見えて大きくなっていくことが多いです。
| 月齢 |
オス |
メス |
| 3か月 |
1.2〜1.7kg |
1.1〜1.5kg |
| 6か月 |
2.6〜3.5kg |
2.2〜2.9kg |
| 9か月 |
3.4〜4.6kg |
2.7〜3.6kg |
月ごとの詳しい目安はアメショの大きさ・体重に、うちの子の体重が目安の範囲かどうかは成長チェッカーで確かめられます。
オスは骨格も筋肉もがっしりしていて、抱き上げると「みっちり重い」と感じる子が多いです。メスは骨格がやや細めで、しなやかな体つきの子が多い印象です。どちらも、アメショらしい厚い胸板と太めの脚はしっかり持っています。
体重の数字だけで「太りすぎ」「痩せすぎ」は決められません。オスでもメスでも、肋骨やウエストのくびれを触って確かめるボディコンディションスコア(BCS:体型の点数)のチェックをあわせて使うのがおすすめです。
顔つきの違い:オス顔とメス顔
アメショの顔は、性別でずいぶん印象が変わります。
- オス:頭が大きく、ほっぺ(頬の張り)が発達して、横に広い丸顔に育つ子が多いです。特に去勢手術をしていない成猫のオスでは、ほっぺの張りが強く出やすいといわれます。おまんじゅうのような大きなお顔は、オスのアメショならではの魅力です
- メス:オスに比べて小顔で、鼻すじや輪郭がすっきりした子が多いです。くりっとした目が顔の中で大きく見えて、いつまでも子猫のような愛らしさが残ります
もちろん、丸顔のメスも、すっきり顔のオスもいます。顔つきは血統や体格によっても変わるので、「この顔だからオス」と決めつけることはできません。
性格の傾向の違い
飼い主さんの経験からよくいわれる傾向は、次のとおりです。
オス:甘えん坊で、おおらかな遊び好き
- 「なでて」「遊んで」をまっすぐ伝えてくる子が多い
- 大人になっても、じゃらしに全力で飛びかかる
- 細かいことを気にしない、おおらかな子が多い
オスのアメショは、いわば「永遠の少年」。帰宅すると玄関まで迎えに来て、足元にゴロンとおなかを見せてくれる。そんな姿に毎日やられてしまう飼い主さんがたくさんいます。
メス:しっかり者で、マイペース
- 甘えたいときに、自分から静かに寄ってくる子が多い
- 落ち着いていて、自分のペースで過ごすのが上手
- 気分が乗らないときの「今じゃない」がはっきりしている
メスのアメショは、気品のあるお姉さん。普段はクールなのに、ふとした瞬間にひざに乗ってきて、ゴロゴロと喉を鳴らしてくれる。そのツンとデレの落差に、飼い主はもう抜け出せなくなるのです。
性格は「性別」より「その子らしさ」
ここまでの話は、あくまで傾向です。性格は、親猫や兄弟との暮らし方、子猫のころの経験、家の環境などでも大きく変わります。避妊・去勢手術のあとは、性別による差が小さくなることが多いともいわれます。アメショ全体の性格はアメショの性格と飼いやすさで詳しく紹介しています。
発情期の行動の違い
避妊・去勢手術をしていない場合、早い子では生後6か月前後から、発情にともなう行動が見られるようになります。
オス
- 壁や家具におしっこを吹きかける(スプレー)
- においの強いおしっこをする
- 外に出たがる、大きな声で鳴く
- メスの発情のにおいや声に反応して始まることが多い
メス
- 大きな声で鳴き続ける(夜中も)
- 床を転がる、腰を上げる姿勢をとる、体をすりつける
- 日が長い季節(春〜夏ごろ)に繰り返すことが多い
発情期は猫にとってもストレスが大きく、脱走のきっかけにもなります。子猫を迎える予定がない場合の避妊・去勢手術の時期は、生後6か月前後を目安にかかりつけの動物病院で相談しましょう。成長の流れは子猫を迎えたら最初の1年でやることにまとめています。
性別で気をつけたい病気
性別によって、気をつけたい病気が少し違います。どれも、早く気づくほど体への負担を小さくできる病気です。
オス:尿道が詰まる病気(尿道閉塞)
オスの尿道はメスより細く長いため、膀胱の中でできた結晶や結石、炎症で出た物質が尿道に詰まりやすいといわれます。おしっこが完全に出なくなると、短い時間で命に関わる状態になることがあります。
トイレに何度も行くのに、おしっこが出ていない・少ししか出ないときは、様子を見ずにすぐ動物病院へ連絡してください。夜間でも救急病院の受診を考えてください。
普段から、トイレの回数とおしっこの塊の大きさを見ておくと、変化に気づきやすくなります。詳しくは猫がおしっこが出ない・トイレに何度も行くときをどうぞ。水をしっかり飲んでもらう工夫も予防の助けになります(飲水量チェッカー)。
オス:心臓病(肥大型心筋症)
アメショで気をつけたい心臓の病気、肥大型心筋症(HCM:心臓の筋肉が厚くなる病気)は、オスに多くみられるという報告があります。メスがかからないわけではありませんが、オスのアメショと暮らしている方は特に、寝ているときの呼吸数を時々数えておくと安心です。
寝ているときの呼吸数が1分間に30回を超える日が続くなら早めに相談、40回を超える・苦しそうに口を開けて呼吸しているならすぐに受診が目安です。詳しくはアメショと肥大型心筋症にまとめています。
メス:乳腺腫瘍(避妊していない場合に多い)
猫の乳腺腫瘍(おっぱいにできるしこり)は、悪性であることが多いとされる病気です。早い時期(1歳になる前など)に避妊手術を受けると、発生のリスクが大きく下がるという報告があります。
おなかをなでるときに、乳首のまわりに小さなしこりがないか、ついでに触ってみる習慣をつけておきましょう。しこりに気づいたら、小さくても早めに動物病院で診てもらってください。
メス:子宮の病気(避妊していない場合)
避妊手術をしていないメスでは、子宮に膿がたまる病気(子宮蓄膿症)などが起こることがあります。発情のあとに元気や食欲がない、水をよく飲む、陰部から分泌物が出る、おなかがふくらんで見えるといった様子があれば、早めに受診してください。
オスもメスも:手術のあとは太りやすい
避妊・去勢手術のあとは、必要なカロリーが減るのに食欲は増えやすくなるといわれます。もともと食いしん坊なアメショは、ここで一気に体重が増えることがあるので、手術のあとはフードの量を見直しましょう。量の目安は給餌量の計算ツールで確認できます。手術の時期や手術前後の流れはアメショの避妊・去勢手術で紹介しています。太りやすさと対策はアメショが太りやすい理由と、無理のないダイエットの進め方で紹介しています。
多頭飼いの組み合わせは?
「オス同士はケンカしやすい」「異性の組み合わせがよい」などといわれることもありますが、避妊・去勢手術をしていれば性別による差は小さくなることが多いです。性別よりも、性格と遊ぶエネルギーの量が合うかどうかのほうが大切です。
ただし、避妊・去勢をしていないオスとメスを一緒に暮らさせると、妊娠することがあります。手術の前は部屋を分けるなどの工夫が必要です。対面の手順はアメショの多頭飼いにまとめています。
よくある質問
Q. 初めて猫を飼うなら、オスとメスどちらが向いている?
どちらでも大丈夫です。一般にはオスのほうが人なつこく甘えん坊な子が多いといわれますが、個体差がとても大きいので、性別よりも、実際に会ったときの様子(人に寄ってくるか、触られて落ち着いているか)を見るのがおすすめです。保護猫の譲渡会などでは、スタッフさんに普段の性格を聞いてみましょう。
Q. オスとメスで寿命に違いはある?
性別によるはっきりした寿命の差は、言い切れるほどの情報はありません。それよりも、体重管理と年に1回を目安にした健康診断のほうが、長生きに大きく関わります。詳しくはアメショの寿命と長生きのコツをどうぞ。
Q. 子猫のうちにオスかメスかを見分けるには?
おしりのあたりで、肛門と、その下にあるおしっこの出口との間の距離を見ます。オスは距離が離れていて間がふっくらしており、メスは距離が近いのが目安です。ただ、生後まもない子猫では見分けにくく、慣れた人でも間違えることがあります。確実に知りたいときは、動物病院で確認してもらいましょう。
Q. 名前はオスとメスで変えたほうがいい?
決まりはありません。オスらしい名前、メスらしい名前で選ぶのも楽しいですし、どちらにも合う名前もたくさんあります。名前のアイデアはアメショの名前アイデア集やアメショの毛色別・名前アイデア100をどうぞ。
関連リンク
まとめ:オスでもメスでも、世界一かわいい
貫禄のまんまる顔で甘えてくるオス。小顔で気品があって、ここぞというときに甘えに来るメス。アメショの魅力は、性別によって違う形で、どちらにもあふれるほど詰まっています。
健康管理では、オスはおしっこと心臓、メスは乳腺と子宮、そしてどちらも手術後の体重。この3つを覚えておけば、性別ごとの大事なポイントは押さえられます。
オスでもメスでも、アメショはアメショ。つまり世界一かわいいのです。今日も、うちの子の「その子らしさ」をたっぷり味わってください。