猫がいても育てられる観葉植物と、避けたほうがいい観葉植物|アメショと緑のある暮らし
公開:2026年9月24日
この記事は一般的な情報をもとにまとめたもので、動物看護師による内容の確認を順次進めています。診断や治療の判断は、必ずかかりつけの動物病院で行ってください。 世界一かわいい猫種、アメリカンショートヘア。好奇心いっぱいのアメショは、部屋に新しい鉢植えが来ると、においを嗅いで、葉っぱをちょいちょい、ついにはカジカジ……なんてことも珍しくありません。その姿も最高にかわいいのですが、植物の中には猫にとって有害なものがたくさんあります。
この記事では、猫と暮らす部屋でも選びやすい観葉植物と、避けたほうがいい植物を一覧にしました。
ユリの仲間(ユリ・カサブランカ・テッポウユリ・ワスレグサなど)は、猫にとって特に危険です。花びらや葉を少しかじった、花粉をなめた、花瓶の水を飲んだ――それだけでも急性腎障害を起こすことがあります。口にした可能性があれば、症状がなくてもすぐに動物病院へ連絡してください。
まず知っておきたい3つのこと
- 「毒性なし」=「いくら食べても平気」ではありません。毒性がないとされる植物でも、たくさん食べれば吐いたりおなかをこわしたりします
- 農薬・肥料・土にも注意。葉の表面の薬剤や、固形肥料をかじる子もいます
- 鉢の転倒やいたずらでのケガ。ジャンプ力のあるアメショは、高い棚の上の鉢も狙えてしまいます
猫がいても選びやすい観葉植物
米国の動物虐待防止協会(ASPCA)の中毒植物リストで、猫に「毒性なし(non-toxic)」とされている代表的な植物です。
| 植物(和名・流通名) |
特徴 |
育てやすさ |
| アレカヤシ |
細い葉が涼しげなヤシ。明るい室内向き |
◎ |
| テーブルヤシ(チャメドレア) |
小さめで机や棚に置きやすい |
◎ |
| パキラ |
丈夫で人気の定番。日当たりのいい室内で |
◎ |
| トックリラン(ポニーテール) |
根元がぷっくりした個性派 |
◯ |
| オリヅルラン |
垂れ下がる葉がかわいい。吊り下げ向き |
◎ |
| ボストンファン(タマシダ) |
ふさふさのシダ。湿度が好き |
◯ |
| カラテア |
葉の模様が美しい。直射日光は苦手 |
◯ |
| マランタ |
夜に葉が立ち上がる、動きのある植物 |
◯ |
| ペペロミア |
小型で種類が豊富 |
◎ |
| フィットニア(アミメグサ) |
葉脈の網目模様がきれい |
△(乾燥に弱い) |
| ハオルチア |
ぷっくりした多肉植物 |
◎ |
| エケベリア |
バラの形の多肉植物 |
◎ |
| シャコバサボテン(クリスマスカクタス) |
冬に花が咲く |
◯ |
オリヅルランは、猫が好んでかじりやすい植物としても知られています。毒性はないとされていますが、食べすぎれば吐くこともあるので、手の届かない場所に吊るすのがおすすめです。
避けたほうがいい観葉植物・花
同じくASPCAのリストで、猫に「毒性あり(toxic)」とされている代表的なものです。インテリアの定番が多いので要注意です。
| 植物 |
主な症状 |
危険度の目安 |
| ユリの仲間(ユリ、カサブランカ、ワスレグサなど) |
急性腎障害 |
非常に高い |
| ソテツ |
嘔吐、肝臓障害 |
非常に高い |
| ポトス |
口の痛み・よだれ・嘔吐(シュウ酸カルシウム) |
高い |
| モンステラ |
口の痛み・よだれ・嘔吐 |
高い |
| フィロデンドロン(ヒメカズラなど) |
口の痛み・よだれ・嘔吐 |
高い |
| ディフェンバキア |
口の強い痛み・腫れ・嘔吐 |
高い |
| スパティフィラム(ピースリリー) |
口の痛み・よだれ・嘔吐 ※ユリの仲間ではない |
高い |
| アロカシア(クワズイモなど) |
口の痛み・腫れ・よだれ |
高い |
| サンセベリア |
嘔吐・下痢 |
中くらい |
| アロエ |
嘔吐・下痢・元気がなくなる |
中くらい |
| ザミオクルカス(ZZプラント) |
嘔吐・下痢 |
中くらい |
| ドラセナ(幸福の木など) |
嘔吐・よだれ・食欲不振 |
中くらい |
| ゴムの木・ベンジャミン(フィカス) |
樹液による口や皮膚の刺激・嘔吐 |
中くらい |
| シェフレラ(カポック) |
口の刺激・嘔吐 |
中くらい |
| ヘデラ(アイビー) |
嘔吐・下痢・よだれ |
中くらい |
| 金のなる木(カゲツ) |
嘔吐・元気がなくなる |
中くらい |
| カランコエ |
嘔吐・下痢、まれに心臓への影響 |
中くらい |
| アスパラガス(観葉のアスパラガス・ファン) |
嘔吐・下痢・皮膚炎 |
中くらい |
ほかにも、シクラメン、ツツジ・アザレア、チューリップやスイセンの球根なども猫には有害です。「名前がわからない植物は置かない」のがいちばん確実です。
かじってしまったときの対処
- 口の中に残っている葉を取り除き、植物の名前を確認する(写真を撮る・鉢のラベルを持っていく)
- 無理に吐かせない。人の判断で吐かせると、かえって危険なことがあります
- すぐに動物病院へ電話して、「何を・いつ・どれくらい」食べたかを伝える
- 症状がなくても、ユリ・ソテツは特に急いで受診を
よだれが止まらない、何度も吐く、ぐったりしている、おしっこが出ないといった様子があれば緊急です。吐いたときの見分け方は猫が吐いたときの記事、おしっこの異変はおしっこが出ないときの記事も参考にしてください。
猫と植物が仲良く暮らすコツ
- 置き場所を工夫する:吊り下げ鉢や、猫が入れない部屋・ガラスのテラリウムを活用
- 鉢の土をガードする:鉢カバーやバークチップで、土掘りやトイレ代わりを防ぐ
- 倒れにくい鉢を選ぶ:重めの鉢や、底の広い鉢で転倒防止。キャットタワーの近くには置かない(キャットタワーの記事)
- 猫草を用意する:「かじりたい」気持ちを猫草で満たしてあげると、観葉植物へのいたずらが減ることがあります
- 切り花・ブーケに注意:プレゼントの花束にユリが入っていることはとても多いので、猫のいる家では飾らないようにしましょう
まとめ
緑のある部屋で、しましまの背中を丸めてお昼寝するアメショ――それはもう、一枚の絵画のような美しさです。植物選びにひと手間かけるだけで、そんな景色を安全に楽しめます。迷ったら「毒性なし」とされる植物を選び、それでも食べすぎないよう置き場所を工夫してあげてください。世界一かわいいアメショとの暮らしが、もっと心地よくなりますように。
※植物の毒性は、米国の動物虐待防止協会(ASPCA)が公開している中毒植物リストなどで一般的に知られている情報をもとにしています。同じ名前で流通していても品種が異なる場合があるため、購入前に学名もあわせて確認することをおすすめします。