病気・健康

アメショの健康診断|年齢別の頻度、検査の中身と費用の目安、当日の準備

公開:2026年10月27日

この記事は一般的な情報をもとにまとめたもので、動物看護師による内容の確認を順次進めています。診断や治療の判断は、必ずかかりつけの動物病院で行ってください。

世界一かわいい猫種、アメリカンショートヘア。毎日ごはんをおいしそうに食べて、じゃらしに全力で飛びつく姿を見ていると、「うちの子はずっと元気」と思いたくなりますよね。

でも、猫は体の不調を隠すのがとても上手な動物です。アメショは比較的体が強い猫種といわれますが、心臓の病気(肥大型心筋症)にかかりやすい猫種のひとつとされ、食欲旺盛で太りやすい一面もあります。見た目が元気なうちに変化を見つけるための、いちばん確実な方法が健康診断です。

この記事では、アメショの健康診断について、年齢ごとの頻度、検査で分かること、費用の目安、当日の準備までをまとめました。頻度や検査の内容は、その子の体質や持病によって変わります。最終的にはかかりつけの動物病院で相談して決めてください。数字はすべて目安です。

年齢ごとの頻度の目安

年齢と頻度の目安 相談したい検査の例
子猫期(〜1歳)
ワクチンのたびに
身体検査、便検査、体重の増え方
1歳前後
1回
身体検査、心臓の検査(聴診、必要に応じて心エコー)
成猫期(1〜6歳)
年1回
身体検査、体重、歯、血液検査、尿検査
シニア期(7〜10歳)
年1〜2回
血液検査、尿検査、血圧、甲状腺ホルモン、心臓の検査
高齢期(11歳〜)
年2回以上
上記に加え、腎臓の数値や体重の推移を細かく

猫の1年は、人間の約4年分といわれます。年1回の健康診断は、人間でいえば4年に1回の検査です。そう考えると、シニア期に回数を増やす理由も分かりやすいですね。年齢の換算はアメショの寿命と長生きのコツにまとめています。

健康診断で受ける検査と、分かること

病院によって「健康診断セット」の中身は違います。よく行われる検査は次のとおりです。

検査 分かること
問診・身体検査 体重、体型、目・耳・口の中、皮膚、おなかのしこり、リンパ節の腫れなど
聴診 心雑音、不整脈、呼吸音
血液検査(血球計算) 貧血、炎症、脱水のサイン
血液検査(生化学) 腎臓・肝臓の数値、血糖など
尿検査 尿の濃さ、たんぱく、血液、結晶。腎臓や尿路の病気のサイン
便検査 おなかの虫(寄生虫)、腸内の様子
血圧測定 高血圧。シニア期の腎臓病や甲状腺の病気と関係することも
甲状腺ホルモン よく食べるのに痩せる、シニア猫の甲状腺機能亢進症
心エコー(超音波) 心臓の壁の厚さや動き。肥大型心筋症の診断の中心になる検査
NT-proBNP(血液検査) 心臓に負担がかかっているかのスクリーニング
レントゲン・腹部エコー 心臓の大きさ、肺、おなかの臓器の形や大きさ

全部を毎回受ける必要はありません。若いうちは身体検査を中心に、年齢が上がるにつれて血液検査・尿検査・血圧を加えていく、という組み立てが一般的です。

アメショなら「心臓も」とひとこと

肥大型心筋症は、若いうちから発症することもあり、聴診で心雑音が聞こえないこともある病気です。健康診断の申し込みのときに「アメショなので心臓も診てほしい」と伝えておくと、心エコーやNT-proBNPを組み込むか相談しやすくなります。くわしくはアメショと肥大型心筋症をどうぞ。

体重と体型は毎回チェック

筋肉質なアメショは、太っていても「立派な体つき」に見えてしまいがちです。健康診断のたびに体重と体型を記録しておくと、少しずつ増えていく変化に気づけます。おうちでは体型チェック(BCS)で、肋骨の触れ方や腰のくびれを確認できます。太りやすさについてはアメショが太りやすい理由とダイエットにまとめています。

費用の目安

動物病院の料金は自由診療で、病院や地域によって大きく違います。参考として、日本獣医師会が全国の動物病院を対象に行った「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査」(令和3年調査・令和5年公表)の中央値を紹介します。犬・猫共通の料金として集計されたものです。

項目 中央値
初診料 1,500円
再診料 750円
採血料 750円(無料の病院も約3割)
血液検査(血球計算) 1,500円
血液検査(生化学・スクリーニング) 6,250円
尿検査 1,500円(比重・試験紙・沈渣)
便検査(直接法) 750円
心エコー 4,000円
腹部エコー 4,000円
健康診断(1日ドック) 16,250円

「1日ドック」のような健康診断のセットは、回答した病院のうち約4割が「対応外」で、料金も数千円から5万円以上までと幅があります。セットに何が含まれるか(血液検査の項目数、エコーやレントゲンの有無)で金額が大きく変わるので、予約のときに内容と料金を確認しておきましょう。

上の中央値をそのまま足すと、初診料に採血・血液検査(血球計算と生化学)・尿検査を加えた基本の内容で1万1千円ほど、さらに心エコーと腹部エコーを加えると2万円近くになる計算です。レントゲンや甲状腺ホルモン、NT-proBNP などを加えると、そのぶん上がります。

当日までの準備

  • ごはんを抜くか確認する:血液検査の前は、食事を止めるよう指示されることがあります。時間は病院の指示に従ってください
  • 尿や便を持って行くか確認する:おうちで採ったものを持参する方法と、病院で採る方法があります。持参する場合は、採ってから時間がたたないうちに
  • おうちでの様子をメモする:食べる量、飲む水の量、おしっことうんちの回数、吐いた回数、寝ているときの呼吸数など
  • 体重の記録を持って行く:おうちで量った体重の推移があると、変化が分かりやすくなります
  • キャリーに慣らしておく:普段から部屋にキャリーを置いておくと、当日の「キャリー拒否」が減ります(はじめての動物病院)

病院のにおいにちょっぴり緊張して、キャリーの奥で目をまんまるにしているアメショ。その顔もまた、たまらなくかわいいのですが、帰ったらたっぷりほめてあげましょう。

結果の残し方

健康診断の結果の紙は、捨てずに1冊のファイルにまとめておくのがおすすめです。腎臓の数値などは、1回の結果が基準値の中でも、毎年少しずつ上がっていることがあります。前回と比べられるように残しておくと、獣医師も変化に気づきやすくなります。

おうちでは、月に1回の体重と、気になったときの飲水量(飲水量チェッカー)を記録しておくと、健康診断の結果とあわせて見られます。

健康診断を待たずに受診したいとき

次のような様子があれば、健康診断の予定を待たずに動物病院に相談してください。

よくある質問

Q. 元気でも健康診断は必要ですか?

必要です。腎臓の病気や心臓の病気は、初めのうちは症状がほとんど出ないことがあります。元気なうちの数値は「その子の基準」になるので、変化を見つける手がかりにもなります。

Q. ワクチンと同じ日に受けられますか?

同じ日に受けられることが多いです。ただし、血液検査の前にごはんを抜く必要があるかなど、事前に病院へ確認しましょう。

Q. 検査を嫌がって暴れてしまいます

猫が強いストレスを感じると、血糖などの数値が一時的に変わることもあります。待合室で犬と離れられるか、猫専用の時間帯があるかなどを病院に相談してみましょう。キャリーにタオルをかけて目隠しするだけでも落ち着く子がいます。

まとめ

アメショの健康診断は、成猫は年1回、7歳を過ぎたら年1〜2回、11歳からは年2回以上が目安です。申し込みのときには「アメショなので心臓も」とひとこと添えて、結果の紙は1冊にまとめておきましょう。世界一かわいいアメショと1日でも長く一緒にいるために、元気なうちからの健康診断を習慣にしてあげてください。

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